目次
SOXLとは?
SOXLとはレバレッジ型ETFを多く取り扱っているDirection社の投資商品で、ICE半導体インデックスの日々の値動きに対して3倍のパフォーマンスを発揮することを目的とした米国のETF(上場投資信託)です。
ICE半導体インデックス(ICE Semiconductor Index)は米国の大手証券取引所であるインターコンチネンタル取引所(ICE)が取り扱っている世界有数の半導体企業30社を集めた指数です。
SOXLとは?
世界有数の半導体企業30社に対して日々の値動きへ3倍の日次投資成果を目指す米国ETFのこと
SOXLの手数料(信託報酬・運用コスト)は?
投資信託には信託報酬というお金を預けておくことで発生する手数料(コスト)が掛かります。
SOXLの年間手数料 | |
管理費用 | 0.75% |
その他管理費用 | 0.19% |
その他費用 | 0.05% |
合計 | 0.99% |
また、目論見書に手数料の具体例が記載してありました。
$10000一括投資した場合(年率5%上昇の場合) | |
1年後 | $101 |
3年後 | $315 |
5年後 | $547 |
10年後 | $1213 |
これは$10000(日本円でおよそ110万円※1ドル=110円時)を一括投資し、年率5%のリターンで運用した場合におけるコストです。
※2020年や2021年では70%近いパフォーマンスを誇っていたので5%はあてになりませんが・・・
資産が1億円になってしまった場合は年間99万円の手数料が掛かると覚えておきましょう!
SOXLの構成銘柄は?
SOXLはICE半導体インデックスを元指数としています。
以前はSOX指数(フィラデルフィア半導体指数)に連動していましたが、2021年8月25日からICE半導体インデックスへ変更となりました。
ICE半導体インデックスは世界有数の半導体企業35社を詰め合わせた指数になります。
SOXL 構成銘柄 30社
ティッカー | 社名 | 割合(%) |
AVGO | ブロードコム | 9.24 |
AMD | アドバンスト・マイクロ・デバイセズ | 8.36 |
QCOM | クアルコム | 8.19 |
NVDA | エヌビディア | 6.95 |
INTC | インテル | 6.02 |
MU | マイクロンテクノロジー | 4.90 |
MRVL | マーベルテクノロジー | 4.34 |
TSM | TSMC(台湾セミコンダクター) | 4.25 |
AMAT | アプライドマテリアルズ | 4.10 |
KLAC | KLAコーポレーション | 4.05 |
ADI | アナログデバイセズ | 4.00 |
NXPI | NXPセミコンダクター | 3.83 |
TXN | テキサスインスツルメンツ | 3.74 |
LRCX | ラムリサーチ | 3.72 |
MCHP | マイクロチップテクノロジー | 3.70 |
ASML | ASML ホールディングス | 3.38 |
ON | オンセミコンダクター | 2.42 |
SWKS | スカイワークスソリューションズ | 2.08 |
MPWR | モノリシックパワーシステムズ | 1.91 |
TER | テラダイン | 1.74 |
ENTG | インテグリス | 1.64 |
QRVO | コルボ | 1.35 |
STM | STマイクロエレクトロニクス | 1.24 |
WOLF | ウルフスピード | 1.09 |
LSCC | ラティスセミコンダクター | 0.79 |
MKSI | MKSインスツルメンツ | 0.77 |
UMC | ユナイテッドマイクロエテクトロニクス | 0.72 |
OLED | ユニバーサルディスプレイ | 0.58 |
ASX | ASEテクノロジー | 0.49 |
SYNA | シナプティクス | 0.27 |
※2022年2月17日時点
2021年度の半導体メーカー売り上げランキングTOP15のほとんどがSOXLに組み込まれています。
インフィニオン、メディアテック、アップルといったメーカーもTSMCへ半導体製造を依頼していることから世界トップメーカーのほとんどを網羅しているといっても過言ではありません。
ICE半導体インデックスのリバランスや銘柄入れ替えについて
ICE半導体インデックスはインターコンチネンタル取引所にて管理されている指数です。
インデックスというのは頻繁にリバランスや銘柄入れ替えが行われます。
例えばエヌビディアの株価が急成長した場合はポートフォリオの割合が多くなってしまいますが、一部を売却することで、偏りが無いようにコントロールされています。
また、万が一業績が低迷したり、倒産してしまった場合でも銘柄入れ替えを行うことで、常に勢いのある銘柄だけがインデックスに組み込まれるように調整しています。
そのおかげでSOXLは長い年月に渡り、高い成長性を維持しています。
SOXL関連の主要製品
SOXLは半導体TOP企業で構成されていますが、半導体にも種類があります。
引用:twitter 米国株投資家 りょーさんより
昨今はSOXLの構成比率がコロコロと入れ替わるため、あえて順位はつけませんが、上位の半導体ジャンルがこちらです。
- CPU/GPU
- 無線通信用半導体
- メモリ
- スマホ向け半導体
- 車載用半導体
その他、半導体関連として
- 半導体製造装置メーカー
- ファウンドリ
があります。
ファウンドリとは半導体の製造のみを受託している台湾セミコンダクター(TSMC)のことで、スマホ向け半導体、データセンター向け半導体等を受託製造しています。
SOXLのパフォーマンス
SOXLは2010年3月に設定されました。
設定後、2022年1月までにSOXLの価格は100倍以上に成長しています。
コロナでの在宅需要の急増という恩恵はありましたが、それでもコロナ前の水準で30倍に株価は成長しています!
SOXLの現在までの平均年率(平均リターン)
SOXLは2010年3月に設定され、現在まで素晴らしいパフォーマンスを誇ってきました。
SOXL年別平均リターン | |
2010年 | 10.7% |
2011年 | -48.2% |
2012年 | 4.7% |
2013年 | 155.6% |
2014年 | 95.7% |
2015年 | -20.9% |
2016年 | 114.0% |
2017年 | 141.2% |
2018年 | -39.6% |
2019年 | 230.1% |
2020年 | 69.8% |
2021年 | 118.7% |
設定来平均 | 38.2% |
設定来~2021年12月末までのパフォーマンス平均はおおよそ38.2%と、S&P500やVTI等人気のインデックスを凌駕しています。
その反面暴落時は凄まじい数値で下落します。
直近のコロナショックでは$22→$3.6まで瞬間的に下落。下落幅は83.6%。
しかしその後は9か月ほどで元の価格まで戻ってきています。
魅力的なリターンがあるが、暴落時は派手に焼かれるという意識は必要です。
積立NISAしてる場合じゃない!SOXL毎月積立!
SOXLはリスクの反面、パフォーマンスはえげつないです。
仮に積立NISAで2010年4月からS&P500へ毎月3万円投資した場合。
2022年1月までで元本426万円に対して973万円と2倍以上のパフォーマンスになります!
しかし、SOXLの場合は、全く同じ条件で比較すると1億3千400万円になります!
ちなみに2021年12月時点で利確しておくと2億円ありました。
それだけSOXLのパフォーマンスが高い反面、ボラティリティも高いです。
毎月3万円積立(2010年3月~2022年1月) | |
S&P500 | SOXL |
9,730,986円 | 134,590,204円 |
しかし、大暴落を経験してもS&P500の積立パフォーマンスよりは遥か上を行きます。
投資初期段階ではS&P500のパフォーマンスに負ける場面がありますが、長く投資し続けることでその差は天と地の差ほど広がっていきます。
これはS&P500や全世界株式、VTI等へ投資することは大幅な機会損失となっている事になります。
※長期で上昇相場だった場合に限りますが・・・。
SOXLの今後は?
さて皆様が気になることはSOXLは今後どうなる?ということ。
今後近い将来に訪れるであろう未来予想から考えると
将来は?
- AI・人工知能の普及
- 5G・6G等の通信インフラ
- 電気自動車による脱炭素化
- 自動運転による無人稼働
- ロボティクスによるスマートファクトリー
- 宇宙事業の本格化
- メタバースによる仮想現実社会の到来
- スマートグラスでの仮想現実実現
- スマートシティですべての物がIOT化
これら全てにおいて必要となってくる核の部分は、そう「半導体」です。
半導体が無ければ全てにおいて実現不可能です。
経済産業省の資料で半導体の今後の需要増加見通しが発表されています。
出典:半導体戦略(経済産業省)
半導体の需要は2020年に比べて2030年には倍の100兆円規模まで市場が広がるとの予想です。
2010年から2020年のSOXLの上昇率を見てもわかると思いますが、今後は10年で2020年から2倍の市場規模となる予想。
もちろん主導権争いは当然あります。
例えば・・・AMDがインテルを抜いたり等。
しかしSOXLは30社へ分散されているおかげで、どこかの銘柄が下がったとしても他の銘柄が補ってくれます。
また、銘柄入れ替えやリバランスを定期的に実施する為、常に勢いのある半導体企業で構成されるように管理されています。
一緒に半導体の未来へ賭けていきましょう!!